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にゃぶ

日々の記録。
パレルモ・パレルモ

バグパイプの素朴な旋律が胸に堪える。
年齢を重ねたダンサーが美しく見えるのはなぜなのか。
舞台は常にダンサーの生と無関係ではなく、
積み重ねられた時間の結果である。



喪服の未亡人を思わせる黒服の女性が
男性達に担ぎ上げられる。

担ぎ手は次々と代わり、一族の中で身動きがとれない女性の状況を示しているようにも見える。

または、男性達の足首で支えられて女性は左右に揺らされる。
彼女は男達が差し出した手の上を注意深く歩く。

最初は地面に足をつかないようにしていたが、
ついには、差し出された手の脇を全速力で走りはじめる。



自由に走っているように見えても、
気がつけば男達の存在する範囲を走っているだけで、
どこまで走りたいのか、そこにいるのは自分の意思ではないのに、
ほかにどこへ行けばいいのか分からない。
そのようにも見える。



それとは逆に、男性に命令する女性がいる。
手を取って。抱きしめて。キスして。写真を撮って。もっと真剣に撮ってよ。

狼に殺されるガチョウや、死期を知って自らゴミ箱に入った犬の話など、
ダンサーによるたどたどしい日本語ではあるが、言葉による痛みもきちんと提示される。



それはまるで、痛みの記憶をたどる旅のようだ。
かつて感じたことのある痛み。
その痛みをどこでどのように感じたのか。

痛ましさと滑稽さがほどよく調合され、
意味は確かに「パレルモ」へ収斂していく。
(そこに住む人たちが見たら、どの断片も通り一遍に描いているように感じるのだろうか。)



編まれた音楽と、提示された断片が形づくる廃墟(あるいは廃墟後か)のイメージによって、
小さな島の物語は普遍性を持つにいたった。



音楽:

(6人のピアニストによる)Peter Ilyich Tchaikovsky Piano Concerto No.1 in Op.23 b-moll 冒頭リフレイン

Roever/Korb Highland Cathedral

Niccolo Paganin Caprice für Violine

・・・

| 2008.03.22 Saturday * 08:58 | Dance | - | - |
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